田中・荒尾神社

tanaka arao shrine

 

元々は、尾白川より甲斐駒ヶ岳寄りの中山という山間の集落にあった荒尾神社。度重なる尾白川の氾濫を恐れ村人が、台ヶ原などに移り住むようになってから、田中神社境内に荒尾神社の神様をあわせて御祀り(合祀)したのが、明治43年のこと。遷都は大正3年。荒尾神社の神様は、古事記では「神産みの段」で登場するイザナミから産まれた岡象女神(みつはのめ)と、かの有名な日本武尊(やまとたける)。

岡象女神(みつはのめ)は昔から生活と深く関わってきた水の神様です。井戸や灌漑用水・祈水・止水を司るといわれる神様です。

田中神社の神様は、大己貴命(おおあなむちのみこと)と媛太神。大己貴命さまは、大黒様やオオクニヌシ様とも呼ばれる神様で、体の皮をはがされてしまったイナバの白ウサギを助けた心優しい神様。国づくりの神様で、農業・商業・医療の神様として信仰があり、田中神社は古くから安産の神様として近隣から参拝されてきました。江戸時代には、徳川家から黒印領として認められた由緒ある神社です。

拝殿の裏に、立派な本殿がふたつ。左が田中神社。右が荒尾神社。鳥居もふたつです。南側の鳥居は「田中大明神」。東側の鳥居は「荒尾大明神」。

江戸時代には徳川将軍へ献上する宇治のお茶壺行列の宿泊場所でもありました。

虎舞の発祥となったという伝説の「虎石」や、いつのまに味噌がたっぷり塗られている「味噌舐め地蔵」、静かなちいさな神社の空間にはたくさんの歴史とロマンがつまっています。

長く地域に守られ、地域を守ってきた田中荒尾神社。農村の静寂の空間をお楽しみください。

daigahara

虎舞

 

田中荒尾神社にある虎石のうえに、獅子舞の獅子の面を置いたら祟りがおきた…それ以来、台ケ原では獅子舞のかわりに虎舞が舞われるよいうになったという伝説がある。

一度途絶えた虎舞を、現代になり地元の保存会で復活させた。

田中荒尾神社の秋祭りの奉納、宿市で舞われている貴重な舞い。小学生から高校生までの若き虎たちの育成にも熱心で、次世代の舞手も地域で大切に育てている。これからが楽しみな台ケ原宿ならではの伝統芸能である。